ドバイでホームレス生活開催

 

自称死ぬ程お金があると豪語する、

我が家のオーナーのパキスタン人奥さん。

 

日本人が好きらしく

ちょくちょく食事をする間柄になったのですが。

 

この日は聞いてもいない

娘の自慢話を30分近く聞かされたあと唐突に

 

 

「ぁ、そうそう。

自慢の娘が使いたいみたいだから

1ヶ月以内に部屋出てってくれるかしら?」

 

 

そんな無慈悲ワードが飛び出してきたんですが、

娘を出汁に使われたらそりゃ潔く出ていくしかなく。

 

 

「わかりました、出ていきましょう!

・・・できたらちょーっとオマケして頂けると。(スリスリ)」

 

 

そう男らしく伝えたのが良かったのか、

見事3ヶ月分の家賃無料という条件を獲得。

 

そして

3年以上慣れ親しんだ部屋を去る事になったのですが・・・。

 

前回のお話

 

前回の記事を読んでない方はご覧くださいませ。

→ ドバイで3年暮らしてみた。(尻に敷きし者達・後編)

自宅にガチもんのマフィアを送り込んでくる

 

新しい部屋でも探すかぁ~

ボケーっとパソコンをポチポチしていた所。

 

僕の目に入ってきたのはあり得ない光景だったのです。

 

そう。

 

それは溺愛している娘が住みたいと聞かされて

出ていくことを決めた我々のお部屋。

 

なんと

賃貸サイトに“倍”の値段で出現。

 

 

・・・おいいいっぃぃぃぃいぃ!!!

このババアやっとるやんけえぇぇぇぇええ!!!

 

 

で。

 

なぜこんな事になってしまったのか、

その理由が今のドバイにはあるんですよ。

 

ドバイの法律では

賃貸の更新時に最高15%まで家賃を上げて良い

そんなルールがあるのですが。

 

こんなまどろっこしい事しなくても

当たり前ですが一旦退去させちゃって

新しく貸し出せばこのルールは適用されません。

 

だから

それっぽい理由をつけて退去させ、

次の家主に高い家賃で貸し付ける。

 

こういったルールの穴が現在、

家賃高騰中のドバイではめっちゃ流行っていたり。

(これに僕もヤラれたワケです)

 

ただ、

これを知って対抗しようとしても無駄、というか危険。

 

ドバイに住んでるような富豪と揉めるのは実に厄介でして、

もしも交渉が難航してくると

 

「自宅にガチもんのマフィアを送り込んでくる」

 

なんて事も。

 

なので退去前提で出来るだけ良い条件を引き出す、

これが最善の策なのでございますm(_ _)m

ドバイでホームレス生活開催

 

気持ちも切り替えつつ、

ドバイの部屋を幾つも回るワケですが。

 

ここええやん!

と見れば月200万。

 

ぁ、ここええな!

と見れば月300万。

 

・・・いあいあいあ/(^o^)\

 

コロナ前だったら

余裕で100万切っていたような部屋が

爆上がりしているのでした。

 

恐ろしいのは

そんな馬鹿げた家賃でも埋まっている所がチラホラとある所。

 

でもそれも理解できるのです。

 

家賃の超高騰にも関わらず、

良い立地、良い部屋が全く残っておらず、

苦難の末にそういった部屋を選ぶ人も多いんだろうなと。

 

いやぁそれにしてもまずい、

1ヶ月以内に部屋を見つけられない場合は

 

 

ドバイでホームレス生活開催

 

 

明らかにイライラしている嫁と焦る僕。

復活のキングボンビー(4年ぶり)

 

残り滞在リミット10日、

結果、全く見つからない/(^o^)\

 

リミットが近づくにつれ

隣に佇む嫁にじょじょに変化があらわれていたのですが。

 

「・・・・・!」

 

おや?

様子がおかしいぞ・・・まさか・・・。

 

4年前、

タイからドバイへと移住を決められた際にも現れた

 

 

「あの伝説のキングボンビーが・・・!?」

 

 

僕の中の細胞が騒ぎはじめたのもつかの間、

次の瞬間悪夢が現実へ。

 

ドーン。

 

キングボンビー。

 

 

「ぐぇっへっへ。

お前の人生を楽しくする為に最高の2択を用意してやったぞ」

 

 

そんな不敵な笑みを浮かべていたのは

4年ぶりにキングボンビーと化した嫁。

 

この最高の2択とはもちろん

 

 

「世界のドコに住むのか、

それをサイコロで決めるぞ」

 

 

そんなイカれた事を言い出すのです。

 

しかし、ウチのキングボンビー、

何かを言い出したら遅かれ早かれ絶対に止められない。

 

タイやドバイに行く時だって

涙ながら許しを請うても止めてくれなかったのですから。

 

そして僕も頭がおかしくなっているのか、

良い部屋もないし、今の状況を考えればベストなんじゃないか?

 

そんな事を考え出し、

人生の岐路を賭けたサイコロゲームに参加(強制)する事になるのです・・・。

グレート・ムタも驚愕の勢い

 

冷静に考えてみて

二択であればドコとドコの国になりそうか?

 

という僕の予測を立ててみた所、

イギリス・スイス・オーストラリア辺りかなと。

 

イギリス・スイスは嫌だけど

オーストラリアに住めばコアラを抱ける地域があるので

 

 

「コアラ抱けるなら・・・まぁいいかな」

 

 

傷ついたこの心も

コアラさんに癒やしてもらえたらどうにかなる!

そんな思いを馳せていたのですが。

 

なんと僕は愚かで浅はかだったのか、

全てを破壊する者こと嫁が開口一番に口にしたのは

 

 

「ナミビア」

 

 

・・・いや、まじで僕にとって

全くもって縁もゆかりも知識も興味も何もない国。

 

なんなら

辛うじて聞いたことがあるくらい。

 

という事で検索をしてみた所。

 

 

・・・ア・ア・アフリカ・・・!?

つぅかアフリカの一番下の方!?

 

 

しかも調べてみるとナミビアは

 

 

「人より動物の方が多い」

 

 

娯楽は砂漠や自然に身を委ねる事くらいしかない。

 

肉を食べるといえば

ゲームミートというその日採れたての野生の肉を頂くらしい。

 

・・・まじか/(^o^)\

 

しかし、

一体全体なぜナミビアが候補に挙がったのか、

恐る恐る聞いてみると。

 

 

「楽しい事は家族で共有したい」

 

 

そんな悪魔のような回答。

 

・・・というのもですよ。

 

実はワタクシの嫁は古の時代、

南米のアマゾン川上流のジャングルにて

現地民族と共に3ヶ月ほど暮らしていた経験があり。

 

食料はバナナがメインな事も多く

主食にバナナ・おかずにバナナ。

 

スープにバナナ、食後にバナナ、

そんなバナナのフルコースが続き。

 

他のモノが食べたいっ!

となっても秘境のようなジャングルには

お店というお店が存在せず。

 

調達に行くには

馬を颯爽と操つって片道数時間を掛けずり回ったり。

(ここで馬上スキルを磨いたらしい)

 

風邪をひけば

歯無しで口をモゴモゴした村長が

祈りを捧げながら葉っぱの束で嫁の身体をバシバシと叩いたのち。

 

薬草を煮出した液体を口に含み

 

 

「ぶふぅぅーーーーーーーーーーー!」

 

 

グレート・ムタも驚愕の勢いでぶっかけられたり。

 

そんな散々な目にあったはずなのですが

それをひっくるめた嫁の感想は

 

 

「なんとも面白い経験であった」

 

 

という事で

共に未知の体験を共有しあおう、

そんなふわっとした感じで決めたらしい。

 

・・・無理。

おむチーズバーグディッシュに2万円

 

最初のナミビアジャブで脳が麻痺した僕は

2つ目は文明がある国ならどこでもいい・・・っ!

 

心臓が張り裂けそうな思いで聞いた

2つ目の候補地は・・・なんと。

 

 

「日本」

 

 

・・・嘘だっっっ!!

 

予期しなかった候補地に胸踊るどころか、

なにかトラップがあるのではないかとざわざわする僕。

 

猜疑心いっぱいの面持ちでその理由を聞くと、

意外な回答があったのです。

 

ブログでもメルマガでも散々お伝えしていますが

我が家の海外で一番辛い事としては『食』

 

どれだけ辛い状況かと言えば

日本に帰ってくる際に

 

 

「コンビニで買った納豆パックと

サトウのご飯に感動して涙と鼻水を垂れ流す」

 

 

このぐらいの食で

嗚咽を漏らして感動してしまうレベル。

 

誤解なきように今のドバイって

そんなに食のレベルが壊滅的というワケではありません。

 

ただ、

 

 

「びっくりドンキーの

おむチーズバーグディッシュに2万円払う(びっくりメロンソーダ付き)」

 

 

つまりは美味し言っちゃ美味しいけど

費用対満足度に対して釣り合ってないってだけ。

 

ことら家は

こういった所にはめちゃめちゃシビアなのです。

 

だからこそ満足行くまで食を満たしたい。

 

そんな思いを嫁も抱いていたようで

まさかまさかの日本が選ばれたというワケですな。

 

いやぁ・・・

10年ぶりぐらいにまともな回答があって泣く(´;ω;`)

祈るな、手が塞がる

 

 

「さぁ!サイコロを振りたまえ。

奇数ならナミビア、偶数なら日本だ!」

 

 

なんたる究極の天国と地獄。

 

渡されたサイコロに

細工されてないか入念にチェックし早々に究極の二択ゲームを開始。

 

 

「さぁ、ようござんすね・・・?」

 

 

気分は賭場の壺振り師、

僕の手のひらから放たれた運命のサイコロが回り出す。

 

この時の僕は

 

 

「祈るな、手がふさがる」

 

 

神に祈る時間があるなら手を動かしてなんとかしろ、

そんな僕が好きな言葉があるのですが。

 

人生で神に祈った事はほぼありませんが、

この時だけは

 

 

「神ぃぃいぃいいいいいいいいい!!!」

 

 

神にもすがりたいなんて

まさにこの時の事を言うんだろうなと、

めっちゃ祈ってしまった。

 

コロコロ・・・。

 

サイコロの音が静まり。

 

心臓が今にも出てきそうな中、

目をかっぴらいてサイコロの目をみつめると。

 

 

「・・・6。」

 

 

神ぃぃいぃいいいいいいいいい!!!

 

そう。

 

神は存在したのです。

 

・・・苦節7年、

皆様、わたくしことら念願の!念願の!!

日本行きが今、ここで決定しましたぞっ!!!

 

 

「・・・ちっ・・・」

 

 

という声が隣からも

皆様からも聞こえた気がするのですが

それは聞かなかった事にして。

 

そんなワケでして。

 

日本よっ!!

ワタシは帰ってきたぞぉおぉおおぉおお!!!\(^o^)/

 

次回の記事を読む>>>

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